【2026年9月最新版】監理支援機関の許可申請とは?要件・外部監査人・必要書類・施行日前申請を行政書士が解説

監理支援機関の許可申請|要件・外部監査人・必要書類(2026年9月最新版) 外国人手続・在留資格

本日も行政書士ピース法務事務所のブログをご覧いただきありがとうございます。代表行政書士の川本将太郎です。

2027年4月1日から、技能実習制度に代わる新しい制度として「育成就労制度」が施行されます。育成就労制度の監理型で外国人材を受け入れる場合、受入れ企業に対する監理・指導や外国人への支援・保護などを担うのが「監理支援機関」です。

すでに技能実習制度の監理団体として許可を受けている団体であっても、自動的に監理支援機関へ移行できるわけではありません。育成就労制度で監理支援事業を行うためには、あらためて監理支援機関の許可を受ける必要があります。

2026年4月15日から監理支援機関の許可に係る施行日前申請が始まり、2026年9月1日からは育成就労計画の認定に係る施行日前申請も始まっています。

この記事の情報について

本記事は2026年9月29日時点で公表されている出入国在留管理庁・外国人技能実習機構等の情報を確認して作成しています。育成就労制度は施行前であり、運用要領・分野別運用要領・申請様式・FAQ等が更新されています。実際に申請する際は、必ず申請時点の最新資料をご確認ください。

  1. 監理支援機関とは?
  2. 監理団体と監理支援機関は何が違う?
  3. 監理支援機関の主な許可要件
    1. 1.対象となる法人であること
    2. 2.債務超過の状態にないこと
    3. 3.監理支援を行う育成就労実施者が原則2者以上であること
    4. 4.監理支援の実務に従事する常勤役職員を2人以上配置すること
    5. 5.事業所ごとに監理支援責任者を選任すること
    6. 6.外部監査人を設置すること
    7. 7.母国語相談・緊急対応などの体制を整えること
  4. 外部監査人の要件と監査方法
    1. 外部監査人になれる人
    2. 独立性も必要です
    3. 「3か月に1回」と「年1回以上の同行」は別の義務です
  5. 監理支援機関自身が行う監理にも頻度の基準があります
  6. 介護など一部分野では「上乗せ基準」にも注意
  7. 2026年の施行日前申請スケジュール
  8. 既存の監理団体はどうなる?
  9. 監理支援機関の許可申請に必要となる主な書類
  10. 監理支援機関の許可申請にかかる法定費用
  11. 申請先は外国人技能実習機構の本部審査課分室です
  12. 「監理支援機関」と「登録支援機関」は別の制度です
  13. 監理支援機関の申請で特に注意したいポイント
    1. 古い監理団体の書類をそのまま流用できるとは限りません
    2. 申請時点で人員基準を満たしている必要があります
    3. 取扱分野ごとの追加資料を確認します
    4. 外部監査人は「名前だけ借りる」役割ではありません
  14. 監理支援機関の許可申請をご検討の団体様へ

監理支援機関とは?

監理支援機関は、監理型育成就労において、国際的な人材のマッチング、育成就労実施者に対する監理・指導、育成就労外国人への支援・保護などを担う機関です。

育成就労制度は、技能実習制度のような「国際貢献」を中心とする制度ではなく、人手不足分野における人材育成と人材確保を目的としています。原則3年間の就労を通じて、特定技能1号の技能水準の人材を育成することが制度の大きな方向性です。

制度の概要は、出入国在留管理庁「育成就労制度」でも公表されています。

監理団体と監理支援機関は何が違う?

項目技能実習の監理団体育成就労の監理支援機関
制度技能実習制度育成就労制度
既存団体からの移行―自動移行ではなく、新たな許可が必要
外部監査指定外部役員または外部監査人外部監査人の設置が必要
常勤役職員技能実習制度の基準2人以上に加え、実施者数・外国人数に応じた配置基準あり
外国人本人の意向による転籍原則として制度上限定的一定の要件の下で認められ、監理支援機関も連絡調整等を担う
相談・保護体制技能実習制度の基準母国語相談や緊急対応能力などが許可基準として明確化

既存の監理団体が監理支援機関として育成就労制度に関わる業務を行うためには、新たに監理支援機関の許可を取得しなければなりません。過去に監理団体の申請で外国人技能実習機構へ提出した資料であっても、監理支援機関は別制度であるため、監理支援機関の許可申請では原則として改めて提出が必要です。

監理支援機関の主な許可要件

監理支援機関の許可基準は多岐にわたります。ここでは特に重要なポイントを整理します。

1.対象となる法人であること

監理支援機関は、本邦の営利を目的としない法人で、法令上定められた法人である必要があります。

代表的なものとして、商工会議所、商工会、中小企業団体、職業訓練法人、農業協同組合、漁業協同組合、公益社団法人、公益財団法人などが挙げられます。法人の種類によって、監理支援を行うことができる相手方などに条件が付く場合があります。

2.債務超過の状態にないこと

監理支援機関には一定の財産的基礎が求められます。

「資産が○万円以上なければならない」という一律の金額基準ではなく、債務超過の状態にないことによって財産的基盤が確認されます。申請では決算関係資料などを用いて確認されるため、申請前に財務状況を整理しておくことが重要です。

3.監理支援を行う育成就労実施者が原則2者以上であること

監理支援を行う受入れ機関、つまり育成就労実施者の数は、原則として2者以上であることが求められます。

ただし、一部分野では代替要件が設定される場合があります。取扱いを予定している育成就労産業分野ごとに、分野別の基準まで確認する必要があります。

4.監理支援の実務に従事する常勤役職員を2人以上配置すること

監理支援の実務に従事する常勤の役員または職員については、単に2人いればよいわけではありません。

常勤役職員は2人以上必要であり、さらに、1人当たりの育成就労実施者数が8者未満、1人当たりの育成就労外国人数が40人未満となる体制を確保する必要があります。

特に注意したいのは、この人員基準を「許可後に採用すればよい」という扱いにはできない点です。新規許可の施行日前申請でも、申請時点で必要な体制を満たしていることが求められます。

5.事業所ごとに監理支援責任者を選任すること

監理支援事業を行う事業所ごとに、常勤の役員または職員の中から監理支援責任者を選任する必要があります。

監理支援責任者は、原則として過去3年以内に所定の養成講習を修了している必要があります。施行前の経過措置として、技能実習制度における監理責任者等講習の修了者についても一定の取扱いが設けられています。

6.外部監査人を設置すること

監理支援機関では、外部監査人の設置が重要な許可要件です。

技能実習制度の監理団体では指定外部役員または外部監査人という選択肢がありましたが、育成就労制度の監理支援機関では外部監査人を置くことが求められます。

7.母国語相談・緊急対応などの体制を整えること

監理型育成就労外国人からの相談に、その外国人が十分に理解できる言語で対応できる体制を整える必要があります。

また、育成就労外国人の保護の観点から、緊急時に対応できる体制・能力も許可審査上重要になります。通訳人を職員として確保する場合だけでなく、外部へ通訳業務を委託する場合についても、契約関係を確認する資料が求められます。

外部監査人の要件と監査方法

監理支援機関の申請準備で、早い段階から確認しておきたいのが外部監査人です。

外部監査人になれる人

外部監査人には、所定の養成講習を受講していることに加え、弁護士、社会保険労務士、行政書士その他育成就労について知見を有する者であることなどが求められます。弁護士法人、社会保険労務士法人、行政書士法人が外部監査人となることも可能ですが、法人の場合は実際に監査を担当する者が必要な講習を受講する必要があります。

なお、「税理士だから」「公認会計士だから」といった資格名だけで当然に外部監査人の要件を満たすと判断するものではありません。実際に選任する際は、最新の要件を個別に確認することが大切です。

独立性も必要です

外部監査人は、監理支援機関や監理支援先の育成就労実施者と密接な関係を有しないことなど、外部性・独立性を確保する必要があります。

役職員、過去の勤務関係、親族関係、取引関係などによって外部性が問題となることがあるため、「知り合いの専門家だから依頼する」というだけではなく、独立性の要件まで確認しなければなりません。

「3か月に1回」と「年1回以上の同行」は別の義務です

ここは旧記事や古い解説で誤解されやすい部分です。

外部監査人は、監理支援機関の各事業所について、監査等の業務の遂行状況を3か月に1回以上確認し、その結果を記載した書類を作成して監理支援機関へ提出します。

これとは別に、監理支援機関が育成就労実施者に対して行う監査へ、監理支援機関の各事業所につき1年に1回以上同行し、その状況を確認することが求められます。

つまり、「外部監査人が3か月に1回、毎回受入れ企業へ実地監査に行く」という意味ではありません。3か月ごとの外部監査と、年1回以上の同行確認を分けて理解することが重要です。

監理支援機関自身が行う監理にも頻度の基準があります

監理支援機関は、監理支援責任者の指揮の下、育成就労実施者に対し、原則として3か月に1回以上の頻度で実地による監査を行います。

さらに、育成就労外国人の育成就労期間が1年を超えるまでの間は、認定育成就労計画に従って育成就労が実施されているかについて、1か月に1回以上の頻度で実地確認等を行い、必要な指導を行う仕組みが設けられています。

許可を取ることがゴールではなく、許可後に継続して適正な監理支援を実施できる人員・業務体制を準備することが重要です。

介護など一部分野では「上乗せ基準」にも注意

監理支援機関の共通の許可基準だけでなく、取扱う育成就労産業分野によっては分野独自の上乗せ基準があります。

2026年9月時点では、出入国在留管理庁は、介護、工業製品製造業、自動車整備、物流倉庫、漁業について、監理支援機関の許可基準に関する分野別の上乗せ基準がある分野として案内しています。

このため、「監理団体で以前からこの職種を扱っていたから、そのまま同じ内容で申請できる」とは限りません。取扱職種・育成就労産業分野を整理した上で、分野別運用要領や追加提出資料を確認する必要があります。

2026年の施行日前申請スケジュール

時期内容
2026年4月15日監理支援機関の許可に係る施行日前申請の受付開始
2026年9月1日育成就労計画の認定に係る施行日前申請の受付開始
2026年9月30日制度施行後早期から監理支援事業を行いたい場合の申請時期として、外国人技能実習機構が案内している目安
2027年3月31日監理支援機関許可の施行日前申請期間の最終日
2027年4月1日育成就労制度の施行

外国人技能実習機構は、監理支援事業を開始する6か月以上前までの申請を案内しています。特に2027年4月1日など制度施行後早い時期から監理支援事業を行うことを希望する場合には、2026年9月30日までに申請するよう案内しています。

ただし、9月30日までに申請したからといって、2027年4月1日の許可が保証されるわけではありません。書類の不備や不足、追加確認がある場合は審査に時間を要することがあります。

施行日前申請の最新案内は、外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」で確認できます。

既存の監理団体はどうなる?

技能実習制度の監理団体が育成就労制度の監理支援機関として活動する場合、新たに監理支援機関の許可を受ける必要があります。

一方、2027年4月1日の制度施行後も経過措置により技能実習生の監理が残る場合があります。

この点について、監理支援機関の許可を受けている場合は、技能実習制度における一般監理事業の許可を受けたものとみなされる仕組みがあります。そのため、施行後に監理団体許可の有効期間が到来する場合でも、監理支援機関の許可を受けていれば、別途監理団体許可の更新が不要となる場合があります。

逆に、監理支援機関の許可を受けていない状態で、施行後も技能実習生の監理を継続する必要がある場合には、監理団体許可の更新が必要になることがあります。

監理支援機関の許可申請に必要となる主な書類

提出書類は申請者の法人形態、事業所数、役職員、取扱分野、通訳体制、送出機関等によって異なります。

代表的な書類として、次のようなものがあります。

  • 監理支援機関許可申請書/有効期間更新申請書(省令様式第15号)
  • 監理支援事業計画書(省令様式第16号)
  • 申請者の概要書
  • 会員・組合員等一覧表
  • 監理支援事業の実務に従事する役職員の業務体制に関する資料
  • 通訳人の確保を確認できる資料
  • 申請者のホームページ全ページの写し
  • 履歴事項全部証明書
  • 定款または寄附行為
  • 財務・納税関係資料
  • 役員、監理支援責任者等に関する資料
  • 外部監査人の就任承諾書・誓約書・概要書
  • 外部監査人の講習受講証明書
  • 取扱う育成就労産業分野に応じた追加資料

提出書類一覧は更新されることがあるため、過去にダウンロードしたチェックリストをそのまま使用せず、申請直前に外国人技能実習機構が掲載する最新版を確認することをおすすめします。

また、機構の現在の案内では、申請書・添付書類は正本1通を提出し、ホッチキスやクリップ等で綴じたり、付箋等で見出しを付けたりせず、提出書類一覧の番号順に並べるよう案内されています。

監理支援機関の許可申請にかかる法定費用

監理支援事業所が1か所の場合、申請に必要となる法定費用は次のとおりです。

種類1事業所の場合納付先・方法
申請手数料10,600円国/収入印紙
調査手数料81,000円外国人技能実習機構/払込票またはペイジー
登録免許税15,000円日本銀行または税務署等/現金納付
合計106,600円―

監理支援事業所が複数ある場合は、申請手数料が「10,600円+4,400円×(全監理支援事業所数-1)」、調査手数料が「81,000円+57,600円×(全監理支援事業所数-1)」となります。

行政書士へ申請書類の作成・申請サポートを依頼する場合の報酬は、これらの法定費用とは別です。当事務所の報酬については料金表をご確認ください。

申請先は外国人技能実習機構の本部審査課分室です

施行日前の監理支援機関許可申請は、申請法人の所在地にかかわらず、外国人技能実習機構の本部審査課分室で受け付けられています。地方事務所・支所への提出ではありません。

2026年9月時点の送付先は次のとおりです。

〒108-0022
東京都港区海岸三丁目2番12号
安田芝浦第2ビル5階
外国人技能実習機構 本部審査課分室

機構は、書留等、レターパックプラス(赤)など、対面で受領され、かつ信書を送ることができる方法による郵送を案内しています。

「監理支援機関」と「登録支援機関」は別の制度です

名称が似ているため混同されやすいのですが、育成就労制度の「監理支援機関」と、特定技能1号の外国人を支援する「登録支援機関」は別の制度です。

監理支援機関は監理型育成就労における監理・支援等を担い、登録支援機関は特定技能1号外国人の支援計画に基づく支援を受託する機関です。

介護分野の特定技能については、当事務所の「石川県・金沢市の特定技能1号(介護)の要件・必要書類・申請手続」でも詳しく解説しています。

監理支援機関の申請で特に注意したいポイント

古い監理団体の書類をそのまま流用できるとは限りません

技能実習制度と育成就労制度は別制度です。監理団体として以前提出した書類であっても、監理支援機関の許可申請では改めて提出を求められるものがあります。

申請時点で人員基準を満たしている必要があります

「許可が下りるまでに職員を採用する予定」というだけでは足りず、監理支援の実務に従事する常勤役職員については、申請時点で必要な人数基準を満たしている必要があります。

取扱分野ごとの追加資料を確認します

共通の提出書類だけでなく、取扱分野によって分野別の上乗せ基準や追加資料が必要となる場合があります。申請書作成を始める前に、取扱予定の分野を明確にしておくことが重要です。

外部監査人は「名前だけ借りる」役割ではありません

外部監査人には、3か月に1回以上の監査等の業務遂行状況の確認や、年1回以上の同行確認など、許可後も継続的な業務があります。

就任予定者と、実施方法、連絡体制、監査記録の作成方法などについて事前に確認しておくことをおすすめします。

監理支援機関の許可申請をご検討の団体様へ

監理支援機関の許可申請は、申請書を作成するだけで完結する手続ではありません。

法人の要件、財務状況、役職員の配置、監理支援責任者、通訳体制、外部監査人、取扱分野、送出機関、規程類、ホームページの公表内容など、多数の項目を一つずつ確認しながら申請書類を整える必要があります。

行政書士ピース法務事務所では、監理支援機関許可申請の書類作成・提出実務を踏まえ、申請に向けた現状確認から必要書類の整理まで対応しています。

代表行政書士の経歴や、外部監査人・外国人材関係業務への取組については代表あいさつもご覧ください。

「現在の体制で許可要件を満たしているか確認したい」

「外部監査人をどう確保すればよいか分からない」

「必要書類が多く、どこから準備すればよいか整理したい」

「既存の監理団体から監理支援機関への移行を進めたい」

といった段階からでもご相談いただけます。

監理支援機関の許可申請について相談する

※本記事は2026年9月29日時点の公表情報に基づく一般的な解説です。育成就労制度は施行前であり、今後も運用要領・分野別運用要領・申請様式・必要書類等が更新される可能性があります。個別の申請では、申請時点の最新情報と具体的な事情をご確認ください。

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