いつも当ブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。代表の川本将太郎です。
最近帰化申請についての質問に答える中でとても重要な部分を見落としている相談者が多く感じましたので情報を共有させていただきます。皆様もご存じの通り、日本は原則、二重国籍を認めていません。そのため、日本国籍を取得するには、元の国籍を辞める(離脱する)必要があります。しかし、実は「いつ、どうやって国籍を辞めるか」は、あなたの国によって全くルールが違うことをご存知でしょうか?
日本に帰化して日本人になりたい!と考えたとき、避けて通れないのが「二重国籍」の問題です。
今回は、帰化申請における国籍離脱の2つのパターンと注意点をわかりやすく解説します。
1. 日本は「二重国籍」を認めていない
日本の帰化申請には、「国籍喪失要件(または防止要件)」というルールがあります。簡単に言うと、「日本国籍を取るなら、今の国籍は辞めてくださいね」という約束です。
国籍を辞めるタイミングは、大きく分けて以下の2パターンに分かれます。
パターン①:帰化が許可される「前」に辞める
日本国籍をもらえることがほぼ決まった段階で、先に元の国籍を辞めなければならないパターンです。
- 主な対象国: 中国、ロシア、ベトナム、パキスタン、インドネシアなど
- 流れ
1. 法務局へ帰化申請を出す
2. 審査が終わり、法務大臣から「許可の連絡」が来る。
3. このタイミングで自国の大使館へ行き、国籍を辞める手続きをする。
4. 「国籍離脱証明書」を日本政府に提出して、ようやく日本国籍をゲット!
⚠️ ここが注意!
このパターンの国は、手続きが非常に大変です。
特にベトナムやロシアなどは、国籍を辞めるだけで半年〜2年かかることもあります。申請から完了まで合計3年ほどかかる覚悟が必要です。
また、必ず法務局から「辞めていいですよ」と指示が出てから動くのが鉄則です(勝手に辞めて帰化が不許可になると、無国籍になってしまいます)
パターン②:帰化が許可された「後」に辞める
先に日本人になり、その後に元の国籍を辞める手続きをするパターンです。世界的にはこちらの方が多いです。
- 主な対象国: 韓国、アメリカ、フィリピン、タイ、ネパール、インド、ヨーロッパ諸国など
- 流れ:
1.日本の帰化許可が先に下りる(この時点で日本人!)。
2.その後、自国の大使館で国籍を辞める手続きをする。
💡 このパターンには2つの「辞め方」がある
- 自動的に失うケース(韓国、インド、ネパールなど) 他国の国籍を取った瞬間に、自国の法律で自動的に国籍が消滅します。ただし、大使館へ「日本人になった」という報告(国籍喪失届)は必須です。
- 自分で手続きするケース(アメリカ、イギリスなど) 自国が二重国籍を認めている場合、日本人になっても自動的には国籍が消えません。「日本政府との約束」を守るために、自分から辞める手続きを行う必要があります。
3. 【例外】どうしても国籍を辞められない場合は?
世界には、「一度持った国籍は絶対に辞めさせない」というルールを持つ国がごく一部存在します。 この場合は、本人の努力ではどうしようもないため、例外的に二重国籍のまま日本国籍を持つことが認められるケースもあります(国籍法第5条第2項)。
まとめ:自分の国のルールを早めにチェック!
帰化申請は、書類の準備から許可まで非常に長い時間がかかる一大プロジェクトです。 「せっかく審査に通ったのに、国籍離脱の手続きでつまずいてしまった…」という事態を避けるために、以下のポイントを確認しておきましょう。
- 自分の国は「前」か「後」か?
- 国籍を辞めるために必要な書類や費用は?
- 手続きにどれくらいの期間がかかるのか?
帰化を検討されている方は、まずは自国の大使館のホームページをチェックしてみてください。どうしてもわからない場合など、お困りの際は当事務所にお気軽にご相談ください。


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